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喫茶リリアン

 祐巳たちが喫茶店を切り盛りしているおはなし。
 プロローグ的な書き方をしたので続くかもしれません……




「ごきげんよう」
「ごきげんよう」

 さわやかな朝の挨拶が澄み切った青空……ではなく、濃く落ち着いたオーク色で統一されたシックな店内にこだまする。
 マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で背の高い門をくぐり抜けていっている裏で、乾拭きしているカップはシミ一つなく快晴の空に浮かぶ雲の様に真白。
 汚れを知らない心身を包むのは、白い長手のシャツと丈の長めの深い色のスカート。そして、スカートと同じ色のエプロン。アクセントに胸元にワンポントのワッペンと目立たない程度のフリル。

 私立リリアン女学園……の割と近くにある喫茶『薔薇の隠れ家』。
 少々、大通りから離れているもののとある駅からアクセスもよく、温室育ちの純粋培養お嬢様たちに居心地の良さが評判の隠れた名店。
 リリアン近くにあることから『喫茶リリアン』だったり単純に略して『隠れ家』だったりと色々な呼び方をされる。

 一部の生徒は帰り際に寄り道して、そこのマスターにお小言を貰うのだとか。その生徒曰く、お小言が癖になるのだと言っているのはまた別のお話。

 そんな喫茶店がリリアンのお嬢様方に人気なのは、落ち着いていながらリーズナブルなお値段、繊細な舌を満足させる質の高い茶や料理。
 そして、そこで働いている3人のマスターのサービスが親切で、麗しく、リリアン出身の元薔薇さま方だというではないか。

 そんな乙女の園から少し離れた喫茶店のおはなし。

 なんでもそこにはリリアンの生徒や現山百合会の役員、果ては教師まで色々な相談や愚痴を持ちかけたりもするという。
 元紅薔薇さま曰く、ここにいる間は皆が妹なのだとか。









「祐巳さん、志摩子さん、買出しに行って来るわね」
「いってらっしゃーい」

 平日の昼過ぎ。ランチタイムも終わってお客様も丁度良い具合にいなくなり、その後始末も由乃さんと志摩子さんと一緒に殆ど終わらせてしまった。後は、細かなところくらいなもので由乃さんがいなくても問題はない。


 ここはリリアン女学園……から少し離れたところにある喫茶『薔薇の隠れ家』
 リリアンを卒業してから色々と紆余曲折とすったもんだとかなんやかんやあって、親友の島津由乃さんと藤堂志摩子さんの2人と小洒落た喫茶店を切り盛りしている。
 今に至るまでに本当に色々あったのだけれど、全ての切欠はいつか祐巳が呟いた

「これからもずっと……大人になっても3人一緒でいたいね」

 この言葉が元凶なのだと、親友二人は言う。
 勿論、その時の祐巳に喫茶店を三人で切り盛りしようなんて案や、どうこうしたいなんて考えがあったわけではなくただ単純に思ったことを呟いただけだったのだけれど。
 ここを開くに当たってお姉さまである小笠原祥子さまと、妹の松平瞳子が色々と協力してくれて祐巳としては頭が上がらない。……あと、一応柏木さんも協力してくれたりしたけれど祐巳としては複雑である。

「祐巳さんは何か飲みたいものはあるかしら?」

 上品なエプロンで身を包み少しばかり首を傾げる志摩子さん。出会った頃よりも危うさのない落ち着きと、大人の色香と上品さが合わさって思わず生唾を飲んでしまう。美人は三日で飽きるだなんて言うけれど、祐巳には到底信じられない話だ。出会ってからそこそこ長いのだけれども未だにその綺麗さにクラクラする。

「うーん……志摩子さんと同じものでお願い」
「わかったわ。美味しく淹れるから待っていて」

 シンクを拭いたカラーダスターを洗いキツメに絞る。そしてキッチンに一番近いテーブルへと移動して椅子に座った後に軽く伸びをする。
 この時間帯は表の立て看板を引っ込めているので人が来ることも少なく、来たとしても顔見知りの場合が殆どだったりする。個人?経営の喫茶店だから融通が利き易くて伸び伸びと働けるのが祐巳にはお気に入りの点だ。

「お待たせ。マンデリンのブラックよ」
「ありがとー」

 そんなこんなでぽけーっとしていると志摩子さんが良い香りのする珈琲を持ってきてくれた。
 ちなみにこの店は珈琲だけでなく紅茶も置いてある。どちらの味も祥子さまと瞳子、あと一応柏木さんの舌を唸らせるほどの出来栄えで自慢である。飲食店の決め手はやっぱり味なのだ。
 志摩子さんのお姉さまである佐藤聖さまなんて、週に一度はここの珈琲を飲まないと禁断症状が出るとまで言って太鼓判を押してくれた。

「はぁ……癒される」

 祐巳自身が大人になったなぁ……と、一番感じるときは正にこの砂糖の入っていない珈琲を美味しいと思えるようになったときだ。
 それも今飲んでいるのは苦味が強めのマンデリン。苦味が強いといっても舌に刺さるえぐみのある苦さではなく、ほら苦さが深いコクと合わさって絶妙な味わいと後味が楽しめる人気の品種。
 深みのあるしっかりとした苦味はミルクを足してカフェオレにしてもこれまた美味しい。

 珈琲の良さを知ってしまった今では砂糖をドバドバと淹れるのなんてとんでもない!とすら考えてしまうもの。
 ブラックの珈琲なんてただ苦いだけと思っていた頃の自分に、損をしていると教えてやりたい。

「それにしても今日はお客様が少ないわ」
「パラパラと雨も降ってるからテラスも使えないね」
「あのお方も気が滅入ってそうね」
「それだけうちの事を気に入ってくれてるって素直に嬉しいからいいんだけど」

 あのお方っていうのは天気の良い日に来る常連客の一人で、いつもテラスで何かしらの本を読んでいる。
 他のお客様が居ない時は、話し相手にもなってくれる開店前からの付き合いである。……というか元店主なんだけれども、その話はまた今度。

「志摩子さんの淹れる珈琲は相変わらず美味しいなぁ……なんだか飲みやすい気がする」
「そうかしら?私は祐巳さんの淹れる珈琲も好きよ。すごく丁寧に淹れているのが伝わってくるもの」

 そして顔を見合わせて笑いあう。
 余談ではあるけれど、志摩子さんも由乃さんも祐巳もコーヒーのバリスタに関する資格を持っていたりする。あと料理だったり、紅茶に関してだったり、経営に関しても三人できっちりみっちり勉強している。そのことで、令さまが

「いつのまにか由乃に料理の腕を追い越されていて、なんというか……複雑」

 と、ぼやいていたのが記憶に新しい。
 お約束というべきか由乃さんの地獄耳は令さまのその一言をしっかりと聞き取ったらしく、ぷりぷりと怒っていた。
 複雑なんて言っているけれども、令さまの料理スキルも高校の頃より上がっているし、店で提供するものと家庭料理の差があるので、単純にどっちが上手いなんて話ではない気がするけれど。
 経営に関してはリリアン高等部の頃に山百合会として三人とも雑務をこなしていたのが幸いしてか、基盤が出来ていたので結構すんなりと勉強できた。

 店を経営するには生半可なものではダメだと三人で苦難を乗り越えてきたのだ。他の誰でもダメ、由乃さんと志摩子さんがいたから今の祐巳があるのである。

「ふわぁ……」

 お客様が来ているときは自然、気も引き締まって仕事に集中できるのだけれども一度気が抜けてしまうと眠気が出てきてしまう。
 きっと夜更かししてしまった所為である。もういい大人なのだから、夜更かししすぎるとよくないのだけれどもそう簡単に直せるものでもない。

「祐巳さん?」

 ぽけーっと気の抜けた欠伸をひとつついたのに気付いた志摩子さん。
 祐巳へと自然に手を伸ばして頬を優しくゆっくりと触る。少しくすぐったい。

「祐巳さん、また夜更かししたのね」

 志摩子さんに頬を触られるだけで、祐巳の状態がバレてしまう。もう百面相を抜きにしても志摩子さんには嘘をつけないんだなぁ……しみじみ。

「……うん」
「そう、夜更かしした理由ってやっぱり……」

 最近の祐巳は夜更かしばかりする少し悪い子なのである……子、という年でもないのだけれどいつだって心は若いままなのだから放っておいて欲しい。
 身長や童顔も相まって未だに高校生に見られたりするのでなかなか大人の実感がつかめない。志摩子さんなんてすごく落ち着いてて見た目とか抜きにしても雰囲気というかオーラが『大人』って感じがする。

 でも、よくよく考えれば高等部にいた頃から大人だった気がするから、そもそもの資質だということか……不公平だ。

 ともあれ、理由なく夜更かししているほど祐巳もダメ人間ではない。曲がりなりにもリリアン高等部で紅薔薇の大役を仰せつかっていたのだ。そこらへんはある程度きっちりとしているつもり。
 ならば何故に夜更かしを続けているのか。それには(祐巳にとっては)マリアナ海溝よりも深い理由があるのである。

「そんなにカレーが大事かしら?」
「大事だよ!喫茶店といえばカレー!カレーといえば喫茶店!」

 眠気を押し退けて、頬に触れる志摩子さんの手を両手で包みながら、勢いよく立ち上がり力説する祐巳。
 その勢いに思わず目を丸くしている志摩子さん。しかし、判ってもらわなければならないのだ。喫茶店にカレーは必要なのだと。

「喫茶店にカレーって付き物だって言う私の勝手なイメージはあると思うの。ここのメニューはどれも美味しくて今更カレーがなくたって十分やっていけるのはわかってる」

 このお店……『薔薇の隠れ家』というのは三人でいきなり開店したわけではなく、単純に言えば譲り受けたというか、継いだというか……そういうものなのである。
 なのでメニューなんかも昔の物だったりを受け継いだり、改良したりしているわけだ。

「でも、カレーに限った話じゃなくて、新しく看板メニューの一つでも作れるようじゃないときっとダメだと思う。それに実際商品にならなくても、この経験が生きる機会がきっと来るはずだから」
「そう……」

 志摩子さんは柔らかに微笑んで立ち上がった。
 もう片方の手のひらで祐巳の手をふんわりと包み込む。

「それなら私も手伝うわ。きっと由乃さんもね」
「へ?」

 思わず気の抜けた声が出てしまった。
 志摩子さんはそんな祐巳をみて少し、口を尖らせる。

「水臭いわ、祐巳さん。そんな風に考えているなら言ってくれればいいのに」
「で、でもそんなのは後付けで、キッカケは私の勝手なイメージだから……」

 立派な理由はあっても、切っ掛けは祐巳の思い込みに過ぎない。そんなくだらない事に付き合ってもらうのは忍びないというかなんていうか。

「後付けでも、そう思ったのは事実なのでしょう?なら問題ないわ」

 それに……と付け加える。

「私も最近は喫茶店にカレーは外せないのではないかと思ってたところなの」

 パチリとウィンクする志摩子さんは、とってもお茶目で子供っぽかった。

「カレーの話は追々していくとして、少し仮眠でも取ったらどうかしら?」
「そこまで酷い顔してる?」

 寝不足の嫌いはあるけれど、態々仕事を休むほどの疲労は感じていない。

「いいえ。でも、私や由乃さんには祐巳さんが疲れているってことがわかるわ。祐巳さんは昔から頑張りすぎる所があるから、こうしてガス抜きさせてあげないとダメなの」
「ダメなの……って言われても」

 祐巳もちゃんと学んで自己管理はできるから、今では無理のしすぎで倒れるなんてこともしなくなっているのだけれど志摩子さんはきっと聞く耳を持ってくれない。
 志摩子さんは意外と頑固モノなのだ。

「それじゃあ、ちょっと眠らせてもらうね。忙しくなったら呼んで」
「分かったわ。直に由乃さんも帰ってくるだろうしゆっくりおやすみなさい」

 祐巳は志摩子さんの好意に素直に甘えることにした。

 一階にある小さい応接間のソファに身体を放り投げて思い切り伸びをする。
 応接間と言っても、喫茶店なので殆ど使われることがないので実質的には物置だったり制服に着替えたりする部屋と化しているのだけれど。
 二階の祐巳の部屋で休んでもいいのだけれど、忙しくなったときに呼びやすいということでここで眠ることにしよう。

「うぅ、ん……」

 祐巳の思っていた以上に身体は疲れていたようで、ソファに横になるとすぐに睡魔が祐巳を包み込む。
 自分の身体のことなのに、志摩子さんの方が把握していてなんだかなぁ……それもまあいいかなぁ……なんて考えているうちに意識は沈んでいった。





「んぅ……」

 ぼんやりとした意識。
 寝ぼけている頭でなんとか理解したのは仮眠を取っていたということ。

「あら、起きた?」

 ゆっくりと瞼を開けると、こちらを見下ろすように三つ編の似合う可愛い女性の顔。

「おはよう、由乃さん」
「はい、おはよ」

 寝起きに由乃さんの甘くて心地よい声。その心地よさに思わずまた眠ってしまいそうになるけれど、なんとか踏ん張る。

 その心地よさは由乃さんの声だけの力ではなく、祐巳が枕にしている由乃さんの太腿の力も大きい。
 祐巳の意志の力も由乃さんの膝枕の魅力には敵わないようで中々起き上がることが出来ない。

「志摩子さんが、今は暇だから休憩でもどうぞってね。それでここに入ったら祐巳さんが寝てたから」

 由乃さんも買出しから帰ってきた後に、ここで休んでいたということらしい。

「あんまり疲れてなかったんだけど、祐巳さんの寝顔を見られたってことでラッキーって感じかしら?」

 ラッキーだなんていわれても、今更祐巳の寝顔なんて見慣れているだろうに。

「私も、由乃さんの膝枕で寝られてラッキー」

 そう言ってスリスリと由乃さんの太腿に頬をこすりつける。

「ちょ、ちょっと祐巳さん、くすぐったいってば」
「極楽じゃー極楽じゃー」

 寝ぼけている勢いで、目の前に広がっていた由乃さんの下腹部分に顔を埋める。

「祐巳さん、いい加減に……」
「よいではないかぁ」

 そんな由乃さんの言葉なんて無視して、由乃さんのお腹に顔を埋めながら深呼吸する。
 志摩子さんも由乃さんも一体全体どうしてこんなにいい匂いがするのだろう。

 可愛い由乃さんは反応まで可愛くて、一粒で二度美味しい。ありがとう。合掌。

 この極楽をほぼ独り占めできる親友というポジション。役得である。
 きっと由乃さんか志摩子さんが彼氏か婚約者でも連れてこようモノなら一発ぶん殴って追い返してしまう。それくらいに2人が魅力的で大好きなのだ。

「いい加減に……しなさい!」
「あいたっ」

 ごちん、と由乃さんの鉄拳制裁が祐巳の脳天へと突き刺さった。悪乗りしすぎてついに由乃さん火山が噴火してしまった。
 鉄拳制裁を落とした後に、下腹部に引っ付き虫をしていた祐巳を力ずくで引き剥がし座らせる。

「あぁ……」

 名残惜しい。せめてあと10分くらいは由乃さんを堪能したかったというのに。

「『あぁ……』じゃないわよこのバカ!」
「いたっ」

 お次はデコピン。流石にやりすぎたのかもしれない。
 そんな由乃さんは顔を耳まで赤くして、呼吸が乱れていてなんだか色っぽかった。

「だって由乃さんが良い匂いするのが悪いんだもん」
「悪いんだもんって、ねぇ……」

 こんな悪ふざけができるのも由乃さんと志摩子さんだけだ。気心の知れた仲だからこそ過剰すぎるスキンシップだって取れる。
 だれかれ構わずこんなことをしている祐巳じゃあない。

「祐巳さん、だんだんと聖さまに似てきてるわよ……」
「んな……!」

 祐巳が主導を握っていたと勝手に思い込んでいたその流れは、由乃さんのその一言によってあっさりと断ち切られた。

「私が……聖さまに?」
「うん。セクハラもそうだし、セクハラ中の言動とかも聖さまそっくり」

 思わず頭を抱える祐巳。
 別に聖さまが嫌いなわけではなく、好きか嫌いかで言わなくても好きな人で心から尊敬している人だ。
 しかし、聖さまを聖さまたらしめている悪癖……『中年オヤヂのようなセクハラ』の部分なんかが似ていても流石に嬉しくはない。

「志摩子さんも、この間同じこと言ってたわよ」
「志摩子さんまで!?……うぅ、これも全部聖さまの所為だ」

 聖さまは間違いなく祐巳の人生に大きな影響を与えた一人だ。
 故に、この聖さまのような悪癖が祐巳に伝染してしまったのも元を辿れば聖さまが原因なのだ。

 恨んでやるーっとここにはいない聖さまに向かって念を飛ばす。

「とりあえずこのお説教は夜ね」
「はぃ……」

 由乃さんは祐巳に大きな傷を負わせても尚、気は済まない様で、仕事や夜の食事などが終わった後にお説教に来ることが確定してしまった。

「それと、カレーの件も志摩子さんから聞いたからそれもお説教よ」
「へ?」

 この気の抜けた声が出てしまう癖、意識していれば止めれるのだけれど、大抵の場合は意識していないのだから結局治らないのだ。

「切欠は祐巳さんらしいけど、しっかりした考えがあるんだから言ってくれないと拗ねるわよ」

 志摩子さんの口からカレー云々の話が由乃さんに伝わっている。
 切欠が切欠だったから言わなかったのだけれど、親友的には許せなかったらしい。

「何より、祐巳さんが寝不足になっているのなんて見たくないから一人で抱えないこと。分かった?」

 人差し指を立ててずいっと祐巳に迫る由乃さんの勢いに思わず頷く。

 それほど大したことじゃないから黙っていたつもりだったのだけれど、そんな事言っても
『そういうのが一人で抱えてるって言うの!』
 と、由乃さんからの愛の篭ったお怒りを受けるに違いない。




「それじゃあ祐巳さん、戻るわよ」
「うん、そろそろ時間だろうし」

 由乃さんに促され、畳んでいた深い色のエプロンを着て由乃さんに軽く髪を整えてもらって店に戻る。

 そろそろマリア様の庭に通う、悩み多き子羊達が帰宅している頃合だろう。
 そして、どこから知ったのか物好きな一部の子羊たちがこのお店にやってくる時間だ。

「志摩子さん、休憩ありがとう」
「ゆっくり眠れたかしら?」
「うん!」

 応接間を出て、志摩子さんにお礼を言うといつもの柔らかな笑顔を返してくれた。

 さて、気分を切り替えて仕事に励まなくては。

――カランコロン。

 ほら、来た。
 美味しい紅茶やコーヒーと、静かで落ち着いた店内。
 そして、心安らぐひと時を過ごしてもらうのが祐巳たちの仕事であり、楽しさ。

 それとこの店にはもう一つ特徴があるのだ。
 来店した時の挨拶……それが『いらっしゃいませ』ではない。
 リリアン出身の元・三薔薇さま。ならばその挨拶もリリアン式。

 ドアをくぐったお客さまに、上品に優雅に親しみを持って声をかけるのだ。

「「「ごきげんよう」」」

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マリア様がみてるやプリキュアなんかのSSを書いていきたい。けど、何を書くかは気分しだい
主にPixivにアップしたの纏めていきたいです。

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